返信を打っているとき。
画面を送りながら続きを読んでいるとき。
細かい作業で指先に神経を集めているとき。
何か言われて返す言葉を探しているとき。
この四つのどこかで自分の息がどうなっていたか、あとから思い出せますか?
思い出せない人のほうが多いと思います。
そういうとき、息は止まっています。止まるといっても一秒か二秒です。
その代わり、数が多いです。
止まっているあいだは、身体のあちこちが同時に固まっています。肩が上がる。奥歯が触れたままになる。眉のあいだが寄る。腹が締まる。
止まり方も気づき方も色々ですから、私がここに書いたとおりの順番で出てくるとは限りませんし、何も出てこない日もあります。
力を入れているつもりはありません。強く噛みしめている人は案外少なくて、弱い力が抜けないまま何十分も続いている状態ですから、入れているという感じが残りません。
一日の終わりに肩が上がったままになっている。家に帰っても下りてきません。寝ても抜けない。休みの日にしっかり休んだつもりなのに、休んだ感じがしない。
人に緩めてもらえば、その場は緩みます。外から緩めたものは戻ります。自分で捨てたものは戻りません。
自分で気づけるようにしていきませんか?
肩はいま、どこにありますか?
奥歯は離れていますか、触れていますか?
息は吸っている途中でしょうか?
答えられたならその瞬間にもう戻っている。確かめた時点で戻るんです。
やることは一つです。
鼻から吸って、口からフーッと吐く。回数も秒数も決めていません。それだけです。
一日に二万回している呼吸のうち、自分で見た回数は何回ですか?
一回でいいんです。今日、一回だけ自分の息を見てください。